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夕焼け

ふと

今年の春から

魚を釣っています。

見たことのない人々と

会わなくなったかわりに

本当に何十年ぶりのこと

大きな朝焼けや

夕焼けを見て

わくわくしています。

あれから何があったのか

これから何が起きるのか。


ふと

膝をついて

筆を動かすたび

人恋しくなります。

追い立てられることもなく

好きに描けるかわりに

消しゴムのカスや

髪の毛が

気に入らなくなりました。


本当に何十年ぶりのこと

見慣れた風景の中で

暮らしだけをしています。


包丁も研げるようになりました。


昨日

魚を綺麗に三枚に下しました。

二人で仲良く

大切な命を頂きました。



二階の窓から不入斗の方角を見ながら

何かの記念にうち上がる花火を

観ていました。


もう、今すぐ東と南が入れ替わって

夕日と一緒に沈んでしまわないかな

そう思いました。


ああ

この寂しい毎日

ああ

寂しいのだ。

ああ

これが

淋しいということだ。


これが朝焼けで

これが夕焼けだ


これからは

これが

続くのだ。


また雨か。

海は

やめとこう。