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雪・衣装

関東は二度の大雪で覆われた。

一度目は
雨具を着て
手袋をして
 早朝の駅で待った。


人々が傘をさした
少し白いが、いつもの風景。


 しかし東京についた頃
私の格好は滑稽になる。
いつものカラフルなスタイルで
白い街を闊歩する人々の中を
歩くたび
シャカシャカ音を出して
一回り着膨れした私。

それからも雪は降り続き
夕方には交通機関が
息を止めはじめた。

吹雪いた街でも
私は得意気に
シャカシャカした。

謎の回送電車が汐入に着いたのは

午前2時45分。
自宅までの二時間も
そのシャカシャカは
力強く
全てを弾いた。
誰もいなかった。

なんだか
準備万端というものは
それはそれで
満たされはするが
何かこう
虚しさのほうが際立つような気がした。

二度目の雪
同じ格好で近所のbarへ。


三浦でこんなに降るのは

初めてだよ

 

マスターが
いつもの格好で
窓を拭いていた。