おはなし二巻 七頁

2150×1700
2150×1700

夢現

 

300Mを越えるこの塔を

人間の手が組み上げた

 

目の眩むようなこの眺めで
造られた都市の形を知った

未だ
創造を生業とすることが叶わない自分と
この今の都会を重ねて
夢と
現が

混ざったものを
遠く人智を越えた青色い造形物に見た気がした


M8
M8

夢雨 -ムウ-

 

よく見えない

埠頭に向かう大きな橋から
目を凝らす


思い出す
変な夜

晴れた日に再び訪れれば

見慣れた街


おかしいなと

夢の続きを見に
眠りに行くが
なかなか
出会えない
そんな風景

思い出せない
夢のような
雨だった


M8
M8

 

暮レテユク
タダ暮ラス
タダ暮シテユク
タダ暮シテイルダケ
ソレダケデ


M10
M10

虹時

 

明かりが灯り 街になる
西から東へ
北から南へ
道は冷たく続く

僕が眠る頃
愉しげな光は集まった
悲しげな光は行き過ぎた

そうして
こうして
トウキョウは
虹時


M10
M10

雨々

 

はじめは しとしと

そのうち ポツポツ

だんだん パラパラ

いよいよ ざあざあ

夏の雨

秋の雨

トウキョウ
さめざめ