おはなし三巻 弐頁

M10
M10


誰かと出会って

何かを語らって

いつかを思い出して

何かを笑い飛ばして


明日の

何かに変えて

明日も

何かに変えて

明日を

何かに変えて


集まり

集める


F6
F6

想望

 



M10
M10

都雨


日が

暮れて


空が

雲で

覆われて


やがて

雨が

降りだして


土から

遠く

離れた

人たちの

営みが


霞んで

見えなくなりました


1500✖750
1500✖750

ムカシムカシ


むかしむかし

あるところに

おにいさんと

おねえさんが

こよなく愛した

呑処がありました


おにいさんは

山菜のおひたしと

レバ刺しに

砂肝


おねえさんは

川海老の唐揚げと

鳥刺しに

つくね


おねえさんが

川海老を箸で摘まんでいると

ドンブラコ

ドンブラコと

大きな鍋物が運ばれてきました。


「おや、これはまた」


おにいさんと

おねえさんは

美味しそうに

食べました




とても天気のよい昼下がり

おじいさんと

おばあさんの

目は

広い広い駐車場を

見つめています


「ムカシはなぁ……」


「ムカシはねぇ……」